こんにちは。重野です。
ここ数ヶ月、「がん」になってからの食事について深く調べています。
というのは、、、既存著書の改訂版が出ることになり、
情報更新の仕事をしているからです。
大腸がん手術を受けて早や20年。
この間に治療法は劇的に進歩しました。
がん患者の食事研究も進められました。
いったい、「がんになってからの食事」の考えは
どれほど変わったのでしょうか?
がん予防は”栄養素”から”食事パターン”へ
今から20年前、2001年に米国対がん協会から
「がん生存者のための食事療法」という
ガイドラインが発表されました。
何度か更新されましたが
食事の研究の中心は、
「どんなものを食べたらよいか? いけないか?」
「何を食べたらがんのリスクが上がるか下がるか」。
要するに、栄養素ががんにもたらす恩恵と害を
研究されていたと思うのです。
私も食い入るようにガイドラインを読みました。
2012年、ガイドの内容が大きく変わりました。
名称は「がん生存者のための食事と運動」に。
(2020年に更新)
個別に何を食べるかより、食事の内容というか、、、
食事のパターンを提示しています。
野菜、果物、全粒穀物の多い
植物性食品を多くとり入れた食事をすすめています。
がん予防に全粒穀物を推奨
がんになった時、
「玄米菜食」をたくさんの方にすすめられました。
根拠はあまり納得できなかったけど、
お肉や魚、乳製品はがんの栄養になると。
手術後2-3年はやってみたのですが、
大腸がん手術後の私には、
玄米や根菜などの消化が追いつかず、
消化不良を起こしてしまうこともしばしば。
けっこうしんどかったです。
おいしくなかったし・笑
要するに
恩恵よりマイナスの方が大きかったのです。
だからよけいに思うのですが、
せまい範囲の食品を頑張って食べるより、
広い範囲のものを美味しく食べるほうが
栄養面でも心のハッピー面でも優れているのではないか?
そう今は思います。
そんなことを言っておいて、、、朗報♪
新しいガイドラインでは
全粒穀物(玄米や全粒粉パン・パスタ)を
日々の食事にとりいれることを推奨しています。
植物性の食事にシフトするように、と言ってます。
玄米は体調にあわせ、
ほどよく美味しく食べることはがん予防にも
健康維持にも必要ということですね。
運動不足と肥満ががんのリスクをあげる
何より大きな変化は、
「食事療法」から「食事と運動」にガイドラインの名前が変わったことですね。
運動を週にどの強度で、どの程度するかを提示しています。
食事については
「偏った栄養をとらず、バランスよく食べよう」
なんて、、、
私たちがんサバイバーには、
ちょっとばかり拍子抜けする内容だなーと、
最初は思いました。
でも。
たしかにそれが大事だよね、と今は思います。
いくら食事を頑張って食べても
運動せずに家でジーっと座ってばかりいたら、
太ってしまいますね。
食べて運動して健康的な体重を維持!!
がん以外の病気にも大切なことだけど、
わかっているけどむずかしいんですよね、、、・笑
当たり前のことはむずかしいのですが、
コロナでも叫ばれていること。
健康に生きるために「食事のしかた」と「運動」は
もっとも大切ということですね。
玄米はよく噛んでから飲み込もう!!
ずっと玄米を消化できなかった私ですが、
数年前から美味しく食べられるようになりました。
こんなお豆入りのものとかでも大丈夫。
そのコツは、、、
恥ずかしいほど単純でして
よーーーく噛むことです。
小さめの一口を50回噛む。
一緒に食べるものは、パサパサしたものやサラッとしたものや
汁物ではなくとろーーっとしたものがおすすめです。
よくお洒落系のカフェで玄米カレーがありますよね?
あれ正解。
お豆腐とかどろっと目のシチューとかだと
胃腸の弱い人でもいけますよ。
玄米は食物繊維だけでなくその他の栄養もあるので、
白いごはんやパンの替わりに食べる習慣をつけるといいですね。
食事も運動も、無理のしすぎは禁物なので
ちょっと頑張る。
心地よい充実感こそが、心身の健康につながるんだ。
そんなことを思う今日この頃です。
*参考
「がん」になってからの食事と運動(法研)
腸活料理研究家/CafeRicoLABO代表 重野佐和子
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